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2022

  • 【案件による法の解釈】「最も近い先行技術の誤った選択」は、必然的に進歩性の評価に影響を与えるのでしょうか?
  • 最高裁判所は、独占禁止法に基づき、偽造・混同につき詳細な規定を設ける
  • 2021年には、全国の著作権登録総数は626万件を超える
  • 通用名称となった登録商標を取り消すにはどうすればいいか?

【案件による法の解釈】「最も近い先行技術の誤った選択」は、必然的に進歩性の評価に影響を与えるのでしょうか?

案件の簡単な紹介

かかる特許の名称は「傾斜ノズル付きポンプディスペンサー」、出願日は20121025日、優先日は20111025日、特許出願人はA社である。実体審査の後、国家知的財産局(以下、CNIPAと称す)の元の審査部門は、出願が特許法第22条第3項に規定された進歩性を有しないという理由で拒絶決定を下した。A社は拒絶決定を受け入れることを拒否し、CNIPAに覆審請求した。そして、CNIPAは拒絶査定を維持するという決定を下した。

A社は被訴決定を受け入れることを拒否し、北京知的財産裁判所に訴訟を提起した。主な理由は下記のとおりとなる:請求項1と引例1とは、それぞれの技術課題、技的効果、および用途が類似しておらず、両者の間には多くの区別技術特徴がある。したがって、引例1は最も近い先行技術に適格していない。したがって、裁判所が被訴決定を取り消し、新たな決定を下すよう請求した。北京知的財産裁判所は、2021526日に判決を下した。

裁判官の解釈

実際には、異なる既存技術から発明創造に至るまでにいくつかの経路があり、各経路は、当業者にとって難易度が異なる。「特許審査ガイドライン」では多くの既存技術の中で、「最も近い」既存技術、すなわち「すべての既存技術の中でクレームされた発明に最も密接に関連する技術的解決策」を、自明性判断の出発点とする基本的な理由は、すべての既存技術に対して進歩性のある発明のみが特許化することを保証するためである。そして、最も近い既存技術と比較して進歩性ある技術的解決策であって初めて、すべての既存技術全体に対し技術的貢献ある発明になる。

したがって、ある技術的解決策が1つの既存技術に対し進歩性あるが、別の先行技術に対し進歩性ない場合、後者は前者よりも技術的解決策の進歩性を評価するための「最も近い既存技術」として適している。

「特許審査のガイドライン」は、最も近い既存技術を確定する方法を例示する:

「クレームされた発明の技術分野、解決しようとする技術的問題、技術的効果または用途と最も近い、および/または発明の最も多い技術的な特徴を開示した既存技術;クレームされた発明の技術分野とは異なるが、本発明の機能を実現し、本発明の最も多い技術的な特徴を開示した先行技術」。上記の条件を満たす既存技術は、通常、クレームされた発明に最も近い既存技術であるので、「特許審査ガイドライン」は、それに応じて審査官および無効宣告請求人にガイドラインを提供したが、最も近い既存技術が必ず上記の条件を満たすわけではない。

本案の場合、原告が引例1を最も近い既存技術と見なすべきではないと主張する理由は、本発明が進歩性を具備することを証明するためである。しかし、前述の理由に基づき、引例1を出発点として「三段階法」により本発明が進歩性なしという結論まで至るなら、被訴決定における進歩性に関する結論は正しい。引例1がすべての既存技術の中で「最も密接に関連する」ものであるかどうかに関しては、進歩性判断の焦点でもなく、訴訟の結論を覆すのに十分でもない。したがって、原告の主張が支持できない。

北京知的裁判所による 2022310

最高裁判所は、独占禁止法に基づき、偽造・混同につき詳細な規定を設ける

最高人民法院に発布された最新の司法解釈は、改正された反不公正競争法に従って、偽造と混同、虚偽宣伝、およびオンラインの不公正競争に関する詳細な規定を定める。

317日付発布した『「中華人民共和国の反不公正競争法」の適用に関するいくつかの問題に関する最高人民法院の解釈』(以下、解釈と呼ぶ)は、合計29の条項があり、2022320日から施行される。

2021年には、中国の裁判所が8,654件の不公正競争紛争を審決させ、そのうち、偽造および混同の案件数が大部分を占める。「解釈」では、11条を用いて、反不公正競争法における「偽造と混同」の規定を詳細化する。たとえば、「商標法で使用/登録禁止された標識は、反不公正禁止法に保護されることはできない」と規定される。

インターネット上の不公正な競争紛争は日々増加したことにつき、『解釈』にも説明がある。最高人民法院民事裁判第3部担当者は、インターネット業界における技術とビジネスモデルの急速な更新と発展の特徴を考慮して、解釈は適時に司法実務経験をまとめ、法律の適用条件を詳細化して、司法上の裁判に必要な規則を提供するとともに、市場の自主規制と技術革新の余地を残す。

反不公正競争法の施行以来、一般条項(第2条)は、中国の裁判所が新しいタイプの不公正競争行為を特定するための主要な法的根拠の1つになっている。

そのため、『解釈』は、一般条項と特定の行為条項並びに特別な知的財産法との間の適用可能な関係を明確にし、また、反不公正競争法や商標法など知的財産権専門法への一般条項の包括適用地位を明確にする。

チャイナニュースネットワークによる 2022317

2021年には、全国の著作権登録総数は626万件を超える

323日、国家版権局は2021年の国家著作権登録情況――2021年の著作物の著作権登録、コンピュータソフトウェアの著作権登録、および著作権誓約の登録情況を通報した。データによると、2021年には、全国の著作権登録の総数は6,264,378件に達し、前年比で24.30%増加した。そのうち、3,983,943件の著作権が登録され、前年比で20.13%増加し、2,280,063件のコンピュータソフトウェアの著作権が登録され、前年比で32.34%増加した。

通報によると、作品の著作権登録に関して、2021年に全国の作品の著作権登録の総数が着実な増加傾向を示し、そのうち、北京が1,025,511に達し、登録総数の25.74%を占めることを示している。2020年と比較して、湖南、河北、雲南、安徽および他の省での作品の著作権登録の成長率は100%を超えている。作品の種類からみれば、美術作品が最も多く、1,670,092点で登録総数の41.92%を占め、写真作品が2番目に1,553,318点で総数の38.99%を占めており、文字作品が3番目に295,729点で登録総数の7.42%を占めており、映画およびテレビ作品が4番目に244,53点で登録総数の6.14%を占めている。上記の種類の作品の著作権登録は、登録総数の94.47%を占めている。

コンピュータソフトウェアの著作権登録につき、2021年に全国で2,280,063件のコンピュータソフトウェアの著作権登録が完了し、前年比32.34%増加っした。登録エリアの分布につき、コンピュータソフトウェア著作権登録エリアは主に東部地域に分布しており、登録件数は約144万件で、登録総数の63.1%を占めている。各地域での登録数からみれば、コンピュータソフトウェアの著作権登録数が最も多い省(都市)は順番に、広東、上海、江蘇、北京、浙江、四川、山東、湖北、福建、陝西です。上記地域では、約163万件のソフトウェア著作権が登録されており、登録総数の71.5%を占めている。そのうち、広東省では約27万件のソフトウェア著作権が登録されており、登録総数の11.8%を占めている。著作権の誓約登録につき、2021年に全国で372件の著作権誓約登録が完了し、前年比3.13%減となる。そのうち、340件のコンピュータソフトウェア著作権誓約書が登録され、前年比3.98%増加した。

中国知的財産ニュースによる

2022324

通用名称となった登録商標を取り消すにはどうすればいいか?

我が国の商標法第49条第2項および商標法施行規則第65条によれば、登録商標が承認された商品の通用名称となった場合、いずれの単位または個人も国家知識産権局商標局(以下、商標局という)に登録商標の取消を申請できる。商標局は申請を受理した後、商標登録者に通知し、商標登録者の応答期限が通知を受け取った日から2か月以内制限されるが、期限内に応答しなかった場合、商標局の決定に影響しない。商標庁は、申請の受理日から9か月以内に決定を下すものとし、延長が必要な特別な事情がある場合は、国務院の関連部門の承認を得て3か月延長することができる。

商品の通用名称は、特定の範囲または特定の業界で使用され、ある種類の商品と別の種類の商品の根本的な違いを反映した標準化呼び名であり、法定の共通商品名と慣例による商品の通用名が含まれる。法定の共通商品名とは、我が国の関連法、国家基準、業界基準、業界製品または商品カタログに規定または収録された商品名であり、慣例による商品の通用名とは、関係公衆が長期間使用した後、一定の範囲で一般的に使用される商品の名前である。商品の通用名称となった登録商標の取消しを申請する場合、取消しの申請書を提出する必要があり、明確な事実証拠に基づく必要がある。

登録商標が承認された商品の通用名称になるには、進化と退化のプロセスがある。つまり、商標は、登録が承認される前に商品の通用名称ではなく、登録されてから商品の通用名称に進化・退化してきた。承認された商品の通用名称となった登録商標の取消を申請する場合、その証拠は、進化と退化のプロセスを証明することに焦点を当てる必要がある。登録商標が商品の通用になることには内部原因と外部原因がある。内部原因として、登録者の不適切な使用と管理、つまり、登録者が商標を使用する独占的権利を取得した後、商標の保護不足と不適切な使用より、商標の識別性が低下したり、失われたりするため、商品の通用名称になってしまう。外部要因として、競合相手などの第三方要因が含まれ、例えば、第三者が登録商標を商品名称として使用したり、辞書、著作、メディア宣伝に商品名として使用したりする場合、商標登録者は権利行使を怠惰にした結果、登録商標が製品の通用名称となってしまう。

商品の通用名称となった登録商標の取消に関し、「商標権の登録及び確認の行政事件の審理に関するいくつかの問題に関する最高人民法院の規定」では、法律規定または国内基準および業界基準により商品の通用名称であると認定される場合、通用名称として認定されるべきである。関連公衆にある特定の名称がある種類の商品を指すことができると思われる場合、それは慣例による通用名称の参考とすることができる。慣例による通用名称は、通常、全国範囲にある関連公衆の通常認識を判断基準とする。歴史的伝統、地方の慣習、地理的環境などの原因で形成された関連市場の固定商品は、関連市場での一般的呼び方は通用名称として認定できる。単純なインターネット証拠は、通用名称を識別する権威性を有しないことに注意されたい。

中国知的財産ネットによる

2022329

About the Firm

Ge Cheng & Co Ltd.
Address Level 19, Tower E3, The Towers, Oriental Plaza, No 1 East Chang An Avenue, Beijing 100073, China.
Tel 86-10-8518 8598
Fax 86-10-8518 3600
Email davidcheng@gechengip.com , info@gechengip.com
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