中国最高裁判所 2025年裁判所の不正競争防止に関する典型的判例を公表
司法判決の模範的指導的役割を十分に果たすため、中国最高裁判所は9月8日、不正競争防止に関する典型的判例8件を公表した。
今回公表された8件の典型的判例は、模倣による混同、技術秘密侵害、商業上の誹謗中傷、ネット上の不正競争行為の認定及び不正競争防止法の一般条項の適用等重要な法的問題に関わるものであり、電子商取引プラットフォーム、自動車メンテナンスサービスなどのオンライン・オフライン産業分野、及び人工知能、ライブ配信プラットフォームなどの新技術・新業態に広く関連している。これらの判例は三つの特徴がある。
第一は、厳格な保護を堅持し、公正な競争秩序を維持することである。不正競争行為は、他の経営者または消費者の合法的権益を損なうだけでなく、正常な市場競争メカニズムを歪め、破壊するものである。厳格な保護の堅持は、市場競争の生態系を浄化し、市場メカニズムの活力と有効性を維持するのに役立つ。「遠心圧縮機の機器選定」ソフトウェア及び技術秘密侵害紛争案件では、孫某良らが匿名で同業の会社を設立し、元の雇用主の技術秘密を10年以上にわたり盗用したことに対し、裁判所は懲罰的賠償を適用し、当該会社及び孫某良らに連帯して1億6600万元余りの賠償を命じ、同様の侵害行為を効果的に抑止した。「天然プロテアーゼ3」に係わる営業秘密侵害紛争案件は、国境を越えた営業秘密の司法保護において有益な模索を行い、法に基づいて外国権利者の合法的権益を公正平等に保護した。「ライブコマース」に係わる商標権侵害及び不正競争紛争案件では、裁判所は有名ブランドの保護を強化し、懲罰的賠償を適用し、権利者が主張する賠償請求を全額認め、ライブコマースでのフリーライドを厳しく取り締まった。
第二は、フリーライドなどの不正競争行為を断固として処罰し、高品質の発展に貢献することである。模倣による混同、商業上の誹謗中傷などの不正競争行為は、イノベーションへの投資と誠実な経営を抑制し、消費者の利益と社会公共の利益を損なうものである。法により断固として処罰することは、高品質の発展への貢献に資するものである。今回公表された「某牛」商号に係わる不正競争紛争案件では、他人の比較的知名度の高い商号に近似する文字を商号として登記し、かつ使用の意思がある場合、実際に使用していなくても、その行為は法律で禁止される模倣行為に属することを明確にし、フリーライドの根底からの阻止を実現した。「自動車メンテナンスサービス」に係わる不正競争紛争案件は、競争相手を誹謗中傷する不正競争行為を正確に認定し、誤解を招く情報を拡散して他人の商業信用を毀損する不正競争行為を断固として阻止した。引越し(データ移行)ソフト「盗图抄店(画像盗用・店舗コピー)」に係わる不正競争紛争案件は、大量の商品データを違法にクローリングして、他の経営者の商品サービスを実質的に代行する行為は不正競争となることを正確に認定し、誠実な経営者の合法かつ正当な権益を保護した。
第三は、新しいタイプの紛争を適切に審理し、新業態の規範的な発展を導くことである。新技術・新業態・新モデルの急成長は、司法に実務上の新たな挑戦をもたらしている。裁判所は、規則や価値観の角度からイノベーション成果の保護を強化し、プラットフォームなどの新業態の健全な発展を規範化している。今回公表されたオンラインゲームの第三者取引プラットフォームの不正競争紛争案件は、第三者取引プラットフォームが、チート行為などによってコンピュータプログラムを破壊する違法なゴールドファーミング行為が存在する可能性があることを知りながら、引き続き便利な取引サービスを提供することは、不正競争になることを明確にし、第三者取引プラットフォームの規範的な発展に指針を明示した。「変身漫画特殊効果」に係わる不正競争紛争案件は、人工知能モデルのパラメータと構造が不正競争防止法により保護される競争上の利益に属することを指摘しており、人工知能業界の発展を規範化し、新興分野の市場競争秩序を守る上で積極的な意義を持つ。
https://www.court.gov.cn/zixun/xiangqing/475691.html
最高裁判所 2025年裁判所の独占禁止に関する典型的判例を公表
中国の裁判所は独占案件を法に基づいて裁判することにより、公正な競争秩序を守り、「全国統一大市場(注:中国市場を大きな市場から強い市場へと転換するための、十分に開放された統一された市場を意味する)」の構築に堅実な法的保障を提供している。司法判決の模範的指導の役割を十分に発揮させるため、中国最高裁判所は9月10日に独占禁止に関する典型的判例5件を公表した。
今回公表された5件の典型的判例は、行政権限の濫用による競争の排除・制限行為、商品価格の固定及び販売市場の分割による水平的独占行為、業界団体が組織した同業界の事業者による独占行為等の重要な法的問題に関わり、交通、建築材料、原薬、化学工業などの人々の生活を支える産業をカバーしている。これらの判例には主に以下の特徴がある。
第一は、民生分野に関心を寄せ、基本的生活を保障し、人々のより良い生活への期待に応えることである。今回公表された「電動バイクシェア」に係わる行政権限濫用による競争の排除・制限案件、「セメント業界団体の水平的独占協議」独占禁止行政処罰案件、「原薬カンフルに関わる水平的独占協議」独占禁止行政処罰案件、「コンクリート企業」水平的独占協定案件はいずれも直接各家庭の日常生活に関わり、人々の移動コスト、医薬品コスト、住宅コストなどと密接に関連している。裁判所が法により断固として独占行為を差し止め、損害を受けた事業者に相応の補償を行ったことは、市場の公正性を守っただけでなく、人々の切実な利益を保護し、独占禁止に関する司法サービスが基本的生活を保障する明確な立場にあることを示すとともに、民生分野の市場競争を規範化するための法的基準を確立したものである。
第二は、規則体系の精密化、審理基準の完備化が進み、市場競争行為を規範化するための明確な指針を示していることである。「セメント業界団体の水平的独占協議」独占禁止行政処罰案件は、業界団体の組織のもとで実施された同業界事業者の独占行為の認定基準を明確にし、業界団体の行為の限界を定め、業界団体が法に基づいて業界活動の指導とサービスを展開するよう規範化した。「コンクリート企業」水平的独占協議案件は、水平的独占協議における被害者損失の推定と損失計算規則を明確にし、水平的独占協定紛争における原告の立証の負担と難易度を下げた。「ホルムアルデヒド販売市場」水平的独占協議案件は、裁判所が水平的独占行為を正確に識別して市場の公正な競争を保護できるように水平的独占協議の成立及び実施の認定基準を明確にした。
第三は、独占禁止に関して司法と行政法執行が協力して相乗効果を発揮し、公正な競争秩序が保護されたことである。「セメント業界団体の水平的独占協議」独占禁止行政処罰案件と「原薬カンフルに係わる水平的独占協議」独占禁止行政処罰案件は、いずれも裁判所が地方の独占禁止法執行機関の独占禁止処罰決定及び国家市場監督管理総局の再審決定に対して行った司法審査であり、独占禁止に関する司法が行政法執行に対して法的に監督と支持を行い、法執行プロセスの合法性と公正性を確保していることを示している。行政法執行であれ司法裁判であれ、最終目標は高度に一致しており、すなわち市場競争行為を規範化し、公正な競争秩序を維持し、「全国統一大市場」の構築をさらに推進することである。
https://www.court.gov.cn/zixun/xiangqing/475961.html
中国トップ500民営企業が72万件超の専利を保有
中華全国工商業連合会は8月28日、「2025年中国民営企業トップ500」を発表した。京東グループ(中国の電子商取引大手)、アリババ(中国)有限公司(中国の電子商取引大手)、恒力集団有限公司(石油化学・ポリエステル繊維加工大手)が上位3社にランクインした。特筆すべきは、今回ランクインしたトップ500社が72万1600件の有効専利を保有し、9948件の国家標準と7568件の業界標準の制定に主導的役割を果たし、または参与したことである。また、国内有効商標登録数は20万9100件、国外有効商標登録数は6万件(うちマドリッド国際商標登録数は1万700件)に上る。
今年実施された第27回一定規模以上の民営企業調査には、2024年の営業収入が10億元を上回った企業6379社が参加し、うち営業収益トップ500社が「2025年中国民営企業トップ500」に選出された。
紹介によると、今回のトップ500の入選基準となる営業収益は270億2300万元に増加した。500社全体の営業収益総額は43兆500億元、営業利益合計は1兆8000億元に上る。研究開発費用は総額1兆1300億元、研究開発従事者数は115万1700人で、平均研究開発投資強度は2.77%であった。納税総額は1兆2700億元に達し、納税額が10億元を超えた企業は240社で、全体の48%を占めた。
さらに、トップ500企業のうち309社が戦略的新興産業に積極的に投資しており、627のプロジェクトが新材料、新エネルギー、次世代情報技術、ハイエンド設備製造、新エネルギー自動車、省エネルギー・環境保護などの戦略的新興産業の主要なサブ分野で展開されている。
http://www.cnipr.com/sj/zx/202509/t20250902_258494.html
世界知的所有権機関 中国がグローバルイノベーションクラスタートップ100の保有数世界一
深セン・香港・広州クラスターが世界首位に躍進
世界知的所有権機関(WIPO)は9月1日午後、香港で「2025年グローバルイノベーションクラスタートップ100」ランキングを発表した。中国が保有するグローバルイノベーションクラスタートップ100の数は3年連続で世界一を維持し、深セン・香港・広州クラスターが世界首位に躍進し、中国の単独のイノベーションクラスターが初めて世界一となった。
グローバルイノベーションクラスタートップ100には、中国の24のクラスターが選ばれ、アメリカ(22)、ドイツ(7)、イギリス(4)、インド(4)と続いた。世界のトップ5およびトップ15のイノベーションクラスターランキングにおいて、中国はそれぞれ2つと5つを占め、いずれも世界一となった。寧波(93位)と寧徳(99位)のクラスターはともに初めてグローバルイノベーションクラスタートップ100ランキング入りを果たした。
世界のトップ15のイノベーションクラスターは順に、深セン・香港・広州、東京・横浜、サンノゼ・サンフランシスコ、北京、ソウル、上海・蘇州、ニューヨーク、ロンドン、ボストン・ケンブリッジ、ロサンゼルス、大阪・神戸・京都、パリ、杭州、サンディエゴ、南京である。
グローバルイノベーションクラスタートップ100は旧称をグローバル科学技術クラスタートップ100といい、2017年以来、WIPOは毎年世界主要経済体のトップ層のイノベーション能力を評価している。主にWIPOの特許協力条約(PCT)に基づいて提出された国際特許出願数、科学論文発表数、および今年新たに追加されたリスク資本取引量の3つの指標に基づいてイノベーションクラスターのランキングを行い、世界で最も活発な科学技術活動の集積地域を確定している。WIPOのダレン・タン事務局長は、イノベーションクラスターは強力な国家的イノベーションエコシステムの支柱となり、アイデアから市場までのプロセスを定着させ、強化するのに役立っていると述べた。
