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知財ニュース - August 2025

CCPIT Patent & Trademark Law Office China


広東省 知的財産権の懲罰的賠償の典型的判例を公表

 

7月17日、広東省高等裁判所は知的財産権の懲罰的賠償の典型的判例6件を公表した。有名ブランドへの便乗、隠蔽的な反復侵害、偽商標製品の製造・販売、他人の特許等を侵害する悪質な知的財産権侵害行為に対し、法により懲罰的賠償制度を適用し、知的財産権の市場価値を明らかに示すとともに、各種の所有権形態の経済的財産権を平等かつ持続的に保護している。

「楓葉」商標案件では、裁判所は上限となる5倍の懲罰的賠償を適用し、原告が求めた3000万元の賠償を全額認めた。この判例は、悪意が明らかでかつ情状が極めて深刻な侵害行為に対しては、懲罰的損害賠償の上限額を適用して侵害行為を抑制できることを明確化した。また本件で確定した賠償額は紛争を総体的かつ包括的に解決する性質を有し、有名ブランドの保護と侵害の根源に対する厳罰を強化するという裁判所の明確な姿勢を示しており、企業のイノベーションの活性化と公正な競争秩序の維持に寄与するものである。

栄某株式会社が迪某公司を特許権侵害で訴えた案件において、広州知的財産権裁判所は迪某公司の主観的過失及び侵害の情状などに基づき、2倍の懲罰的賠償の適用を決定し、迪某公司に対して、栄某株式会社に239万元超の経済損失と合理的な支出を賠償するよう命じた。最高裁判所は二審で上訴を棄却し原判決を維持した。本件は景品付き侵害品の販売額算定ルール、営業利益率、特許寄与度の総合的な考量要素を明確化し、専利侵害における合理的な懲罰的賠償の算定基数の確定に参考となる道筋を提供している。本件はバイオ医薬特許をめぐる涉外案件で、裁判所が国内外の権利者の知的財産権を平等に保護する姿勢を示しており、良好で法治化したビジネス環境の構築に寄与するものである。

瑞某会社が熱某会社を商標権侵害で訴えた案件において、裁判所は2倍の懲罰的賠償を適用し、商標権侵害による損害賠償額を516万元と確定し、瑞某会社が請求した経済的損失と合理的な支出500万元の賠償を全額認めた。本件は有名ブランドを全面的に模倣する複数の商標とフランチャイズ展開による商標侵害に対して法により懲罰的賠償を適用し、立証妨害規則を積極的に活用して、侵害者が受け取ったブランドライセンス使用料に基づいて権利侵害による収益を算定したものであり、民営企業の有名ブランドを適切に保護するとともに、中小フランチャイズ業者の「偽ブランド」を識別する上でのリスク予防意識の向上にも意義を持ち、民営経済の高品質な発展に強力な司法保護を提供するものである。

卡某会社が張氏を商標権侵害で訴えた案件において、裁判所は2倍の懲罰的賠償を適用し、張氏に対して卡某会社に経済的損失66万元超と権利保護のための合理的な支出5万5000元を賠償するよう命じた。本件は隠蔽的手法による反復侵害の典型的判例である。侵害者は店舗の再登録、複数のWeChatアカウントでの闇取引、Alipay決済などの方法で責任回避を図った。裁判所は取引明細を法的に収集して侵害による利益を精査し、知的財産権懲罰的賠償制度を適用して反復侵害行為を厳しく取り締まることで、懲罰的賠償制度の抑止・処罰機能を効果的に発揮しており、社会の知的財産の尊重・保護に対する意識向上に寄与するものである。

超某会社が安某会社を意匠権侵害で訴えた案件では、安某会社の立証妨害行為が認定された状況において、裁判所は法により超某会社の主張と証拠を参考に安某会社の侵害による利益を7万9200元と算定し、またこれを基数に2倍の懲罰的賠償を適用して、安某会社に対して超某会社に経済的損失28万7600元と合理的な支出5万元を賠償するよう命じた。本件は立証妨害規則を活用して懲罰的賠償の算定基数を適切に確定したものであり、この類の案件の審理に指針を示し、裁判所がイノベーション成果の保護を強化し、知的財産懲罰的賠償制度を法により適正に活用する姿勢を体現したものである。

広東省高等裁判所の関係責任者によると、同省の裁判所は近年、知的財産の裁判機能を十分に発揮し、厳格な保護理念の下で法により司法の賠償額を引き上げ、権利者の十分な賠償獲得と悪質な侵害者への厳罰化を推進している。2024年には知的財産権民事案件32件に懲罰的賠償制度を適用し、認定率は6割近くで、賠償総額は約2億元に達し、広東省の新たな質の生産力の発展を司法面から強力に支援している。

https://www.iprchn.com/cipnews/news_content.aspx?newsId=143203

 

 

商標登録出願に関する早期審査弁法』が公布施行

 

先頃、中国国家知識産権局が改正『商標登録出願に関する早期審査弁法』を正式に公布、施行した。

2022年1月、中国国家知識産権局は『商標登録出願に関する早期審査弁法(試行)』を公布した。同試行弁法の公布施行以来、中国国家知識産権局は規定に適合する商標に対して早期審査を実施し、国家利益社会公共利益および重要な地域発展利益を効果的に保護してきた。登録可能な商標類型の拡大に合わせ、重要な地域発展利益への支援を強化するため、中国国家知識産権局は商標審査の実務を踏まえ、2024年4月に試行弁法の改正を開始した。

試行弁法と比較して、今回の弁法では早期審査対象の範囲が拡大され、新たに「商業宇宙飛行・低空経済・深海科学技術などの国家発展の戦略的新興産業や、バイオ製造・量子技術・エンボディドAI・6Gなどの未来産業に関連し、かつ商標専用権の早期取得が急務」である場合、「省級人民政府の推進のもとで構築された現代化産業システムや新たな質の生産力の発展のために配置された産業チェーンに関連し、かつ当該商標が既に使用されている」場合、及び「重要文化財」に関連し、商標として保護される緊急性が高い場合などが追加されている。

同時に、弁法では早期審査を請求できる商標を「文字のみで構成される」ものから「文字図形アルファベット数字またはこれらの組み合わせ」に拡大し、登録可能な商標類型を拡充している。さらに、弁法では商標登録出願早期審査に関連する期限を明確にしており、中国国家知識産権局は早期審査請求を受領後、申請書類を厳格に審査し、弁法の規定に適合しない場合は早期審査を実施せず、5営業日以内に請求人に通知する。早期審査が認められた場合、20営業日以内に審査を完了しなければならないと規定されている。

https://www.cnipa.gov.cn/art/2025/7/23/art_55_200734.html

 

 

2025年上半期 知財事業の高品質な発展が加速

 

先頃、中国国家知識産権局は国務院新聞弁公室の記者会見で、今年上半期の知的財産権事業に関する成果を発表した。関連する指標とデータは良好で、「安定」「上昇」「活発」「最適化」の特徴を示し、中国の知的財産権事業が高品質な発展軌道に乗っていることを明確に示している。

安定:知的財産権の備蓄が着実に増加

今年6月時点で、中国国内の有効特許件数は同期比13.2%増の501万件に達し、1万人当たりの高価値特許保有数は15.3件で過去最高を更新した。有効商標登録件数は同期比6.6%増の4895万9000件で、4事業主体あたり1件の商標を保有する計算となる。地理的表示製品承認件数は累計2861件、集団商標証明商標として登録された地理的表示製品は7424件、地理的表示専用標識を使用できる経営主体は3万7000社を超えている。PCT国際出願とハーグ協定に基づく意匠出願はそれぞれ前年比12.7%、23.2%増加し、より多くの中国企業が海外知財戦略を加速している。

上昇:企業の技術革新主体としての地位が上昇

現在、有効特許を保有する国内企業は52万4000社に上り、保有特許件数は372万7000件で、国内有効特許全体の74.4%を占める。これは企業の研究開発投資が社会全体の研究開発投資の4分の3を占める現状と非常に一致しており、企業はイノベーション能力を着実に向上させ、技術革新の「主役」としての役割を強めていることを示している。

活発:デジタル医療分野で技術革新が活発化

世界知的所有権機関が定めた技術分野別の統計では、中国国内の有効特許数増加率トップ3の分野は情報技術管理方法、コンピュータ技術、医療技術で、それぞれ前年同期より34.1%、22.7%と19.8%増加し、国内全体の平均を大幅に上回った。デジタル技術と医療技術の特許の急成長が産業のデジタル転換を効果的に推進し、国民の健康と福祉に貢献している。

最適化:知財ビジネス環境が持続的に改善

今年上半期、外国出願者による商標登録出願は同期比7.4%増の9万4000件で、特にドイツイタリア米国からの出願が20%以上の伸びを示した。また、中国国家知識産権局はさらにフランスブルゴーニュ産地からの地理的表示保護申請74件も受理した。国内外企業への平等で公正な知財保護が、外資系企業の中国進出のための良好なビジネス環境の構築に寄与していることを示した。

市場化法治化国際化した一流のビジネス環境の構築に向け、中国は主要な国際知財条約のほぼ全てに加盟しており、さらには国内の法整備を積極的に推進している。専利商標審査の質と効率を継続的に向上させ、国内企業と同等のプロフェショナルサービス優遇政策が外資系企業にも適用されるように取り組んでいる。外資系企業からの意見や提案を積極的に聞き取り、ニーズに応じた知財サービスを提供している

https://www.iprchn.com/cipnews/news_content.aspx?newsId=143232

 

 

2025年WIPOグローバル・アワードが発表 中国企業が4年連続で選出

 

現地時間7月11日、世界知的所有権機関第66回加盟国総会において、2025年WIPOグローバル・アワード授賞式がスイス・ジュネーブで開催された。WIPO事務局長の鄧鴻森氏は10社の受賞企業代表に賞を授与し、知的財産を活用して技術進歩と社会の持続可能な発展を推進し、深い影響をもたらしたことを表彰した。

今回のグローバル・アワードには世界各国からイノベーションの力が集まり、95カ国780社以上の中小企業やスタートアップ企業が参加した。最終選考に残った企業の中には6社の中国企業が含まれていた。最終的に受賞した10社は、健康、環境、農業食品、クリエイティブ産業、情報通信技術の5つのカテゴリーにわたっている。中国からは杭州宇樹科技股分有限公司が先進的なロボット技術で選出された。その他の9社の受賞企業はシンガポール、インド、アイスランド、スリランカ、チリ、スイス、英国、韓国から選ばれた。

WIPOグローバル・アワードは2022年に創設されて以来、4年連続で開催されている国際的な賞であり、様々な業界の中小企業やスタートアップ企業を対象としている。この賞は知的財産権を活用して世界経済や社会に重要な貢献をした企業や個人を表彰することを目的としている。今年までに中国企業は4年連続で受賞しており、その革新力と活力が十分に示されている。

http://www.nipso.cn/onewsn.asp?id=56470

 

CCPIT Patent & Trademark Law Office



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