国家知識産権局:知的財産権とAIの共生・進化を積極的に推進
中国国家知識産権局の申長雨局長は4月24日北京で、今後に向けて、国家知識産権局は知的財産権とAIの共生・進化、双方向のエンパワーメント、融合的発展を積極的に推進していくと表明した。
4月24日、国務院新聞弁公室は2024年中国知的財産権強国建設に関する記者会見を開いた。申局長は会見で、AIは新たな科学技術革命と産業変革の重要な原動力であり、現在、中国のAI分野は良好なトレンドを示していると紹介した。また、近年、国家知識産権局はAIの新しい領域・新しい業態・新しいモデルの発展のニーズに積極的に対応し、AI分野の知的財産制度のイノベーションを推進し、AIの技術発展と産業発展に強力な制度的整備を行っていると説明した。
申局長はさらに、同局は『専利審査指南』を適時に改正し、「AI関連発明の特許出願ガイダンス」を公布し、AI特許出願の主体、保護対象、審査基準などに関するホットな課題に積極的に対応・解決し、またAI重点分野に焦点を当て、関連特許出願に迅速な審査のサービスを提供し、「DeepSeek」などに関する商標の不正登録を厳しく取り締まり、知的財産権保護を引き続き強化し、AI分野の技術イノベーションを守っていると述べた。
「同時に、知的財産権分野におけるAI技術の活用も加速しており、知的財産権業務のデジタル化転換とスマート化アップグレードを推進し、知的財産権ガバナンスの効果を絶えず向上させている。」
申局長は今後に向けて、国家知的財産局は知的財産権とAIの共生・進化、双方向のエンパワーメント、融合的発展を積極的に推進すると語り、AI・ビッグデータなどの新しい領域・新しい業態における知的財産保護規則の確立を加速させ、AI分野の特許出願のニーズに応じた審査サービスの強化を図り、これにより、より多くのAI関連特許を実験室段階から産業チェーンへ移行させるとともに、関連国際ルール・標準の整備を推進する方針であると述べた。
https://www.chinanews.com.cn/gn/2025/04-24/10404929.shtml
視覚障害者を支援 中国のチームがウェアラブルAI拡張システムを開発
中国の研究チームが、視覚障害者のナビゲーションを支援するウェアラブルAI補助システムを新たに開発した。このシステムは視覚・聴覚・触覚を統合し、AIアルゴリズムで周囲の環境を検知し、装着者が障害物や物体に接近した際に信号を送信して、移動や掴むなどの視覚的な作業の完了を誘導し、自立生活能力を向上させるものである。
この生物医学工学分野におけるAIの重要な応用研究は、上海交通大学の顧磊磊副教授のチームが復旦大学、香港科技大学、華東師範大学などと共同で完成したものであり、研究成果の論文は現地時間4月14日夜、シュプリンガー・ネイチャー傘下の専門学術誌「Nature Machine Intelligence」にオンラインで掲載された。
論文の責任著者である顧磊磊副教授は、「全盲や弱視の視覚障害者にとって、ウェアラブル電子視覚補助システムは治療や義眼インプラントに代わる有望な選択肢である。これらの装置は、環境にある視覚情報を聴覚・触覚などの他の感覚信号に変換し日常的な作業を支援することができるが、既存のシステムの多くは使用時の負担が大きく、視覚障害を持つ患者たちに広く受け入れられていない」と述べている。
研究チームはこれらの課題に対し、人間中心の視覚障害者支援システムを開発した。AIアルゴリズムとハードウェアの協調イノベーションによりシステム使用の負担を軽減している。AIアルゴリズムを利用してデバイス内のカメラで撮影した映像を分析し、立体音声でユーザーを目的地まで段階的に誘導する。また同時に、研究チームは手首に装着できる伸縮性のあるウェアラブル人工皮膚を開発し、振動信号をユーザーに伝達し、観察範囲を広げ、周囲の静止障害物・動的障害物を回避することができる。
研究チームはヒューマノイドロボットを用いて、開発したウェアラブルAI補助システムの機能テストを実施した。仮想環境と実環境で視覚障害者に対するトレーニングおよびテストを実施したところ、被験者のナビゲーション後のパフォーマンスが顕著に向上したことが分かり、迷路を通り抜けたり、机や椅子が数多く配置された会議室を移動したり、特定の物を掴んだりできるようになった。
視覚・聴覚・触覚の統合が視覚支援システムの有用性と機能性を向上させることがこの研究結果によって実証された。顧磊磊副教授と共同研究者たちは「今後の研究では、システムのさらなる最適化に注力し、小型化とスマート化を推進することで、視覚支援システムのカスタマイズ化を目指すべきである」と結論付けた。
https://www.chinanews.com.cn/sh/2025/04-15/10399682.shtml
デジタル中国建設サミットにて
数多くのインテリジェントターミナルとエンボディドAIロボットの成果が発表
4月30日、第8回デジタル中国建設サミットにおいて、チャイナモバイル(中国移動)は「インテリジェンスの新しいエンジンがAI+の時代を創造する」をテーマにインテリジェントターミナル・エンボディドAIロボットに関するサブフォーラムを開催した。今回のフォーラムは、AI分野におけるチャイナモバイルの最新成果を展示し、インテリジェントターミナルとエンボディドAIロボットの二大分野での数多くのイノベーション成果を発表した。
今回発表されたインテリジェントターミナルは、技術・製品・エコシステムの統合のブレイクスルーを実現した。技術のアップグレード面では自主開発した新しい「九天端末大規模モデル」をリリースし、端末シーン向けのモデリング能力を継続的に強化している。GQAなどの技術を利用して8Kコンテキスト拡張を実現し、端末シーンにおける翻訳・要約・意図認識タスクのパフォーマンスが平均5.0%向上した。細粒度構造感知と混合精度の定量化戦略を組み合わせ、SpinQuantアルゴリズムなどを統合することで定量化損失を1.5%未満とした。製品面ではインテリジェントターミナルを搭載した五つのAI端末製品(AIパソコン、AIメガネ、AIイヤホンなど)を発表した。チャイナモバイルの「霊犀インテリジェントターミナル」を搭載しており、ユーザーにたいして、あらゆるシーンをカバーするパーソナライズされた、便利でスマートなサービス体験を提供する。エコシステム構築面では、「インテリジェントターミナル連盟アップグレード計画」を発表し、産業チェーンの協力パートナーと連携してアプリケーションイノベーション、技術の協調、業界標準の統一、端末エコシステムの活性化を促し、AI端末産業の成熟を後押しする。
チャイナモバイルは「エンボディドAI産業連盟」の設立を促進し、産業チェーンの川上・川下の主要企業・大学研究機関・テスト機関などを集め、リソース統合と協同研究により技術障壁と断片化された発展を打破し、産業協力の新たなパラダイムの構築を目指している。今後、同連盟はコア技術の革新・標準体系の構築・応用シーンの創出に注力し、エンボディドAIの各分野に対する潜在力を全面的に解放し、人と機械の共生・知能協調の新たな未来の実現を加速させる。
https://digital.gmw.cn/2025-04/30/content_38002662.htm