「救急ロボット」、「救急搬送ロボット」が北京に登場
中船海神公司と雲深処科技公司が共同で自主開発した「救急ロボット」と「救急搬送ロボット」が、3月26日に北京で正式に公開された。
両ロボットには「四本の足・四つの車輪・クローラー」の3種類の移動方式があり、歩く、走る、階段を登る、坂を登る、伏せる、障害物を回避する、障害物を乗り越えるなどの機能を備えており、-20℃~55℃の環境下で安定的に作動し、自然災害救援、複雑な環境での作業、事故現場での救助、戦場での救急、病院外・内での搬送など、様々なシーンで広く応用できる。
現地で記者が目撃したのは、「四輪型救急ロボット」が「呼吸、モニタリング、点滴管理、超音波診断、除細動、心肺蘇生(CPR)、酸素供給」の7つの機能を搭載した「携帯型救急装置」を背負い、指示に従って階段を駆け上り、障害物を軽々と乗り越え、指定場所にスムーズに到着して、現場で救急処置を行ったことである。「四足型救急搬送ロボット」は、背負った担架で負傷者を搬送する途中、両側に架けられている「携帯型救急装置」を利用して、自動で正確に負傷者への「移動中の救急処置」を実施した。
視察に参加した中国工程院の董家鴻院士と黄暁軍院士は、両ロボットの登場は世界の緊急医療救援装備における「エンボディドAI」の空白を埋め、従来の人的救援活動の不備や問題点を補完するものであり、「集中的・効率的、軽量・便利、迅速な治療」を実現できるスマート救急医療救援装備へのニーズに応え、中国の救急医療救援の総合的な能力を大幅に向上させるだろうと語った。
展示会場で、中船海神公司董事長※兼チーフエンジニアの黄余紅氏は、「当社は、保有する医療装備とロボットのコア技術を活用し、革新的に「救急ロボット」、「救急搬送ロボット」を開発した。将来、エンボディドAI、バイオ製造、量子技術、6Gなどの先端技術を次世代の高度医療救援装備に活用し、中国の医療救援スマート装備体系の高品質の発展に貢献したい」と述べた。
※董事長(とうじちょう)は、中国大陸や中国台湾の法人董事(取締役)から選定されて、法人の業務を執行し、法人を代表する責任者である。公司董事会主席(略称:公司主席・董事会主席)という場合もある。
https://bj.chinadaily.com.cn/a/202503/26/WS67e3ee79a31008317a2aecf1.html
汕頭市・澄海区のAI玩具産業のアップグレードが加速
「中国玩具の都」と称される汕頭市・澄海区では、DeepSeekなどのプラットフォームを基に、AI技術が玩具製造のスマート化を加速させている。
「AIによるストーリーへの没入感はこれまでと全く異なり、インタラクティブ体験がさらに強化されている。現在のAIストーリーは、聞き手を物語の世界に引き込み、海へ行くかジャングルへ行くかを選ぶと、その先で様々なシーンに出会うことになる」と、広東群宇互動科技有限公司の陳鋭烽総経理は4月1日の取材でストーリーテリング玩具の例を挙げて説明した。
陳鋭烽氏によると、同社が開発したAIスマート玩具と教材は、「遊び」と「学び」を融合し、Bluetooth、WiFi、4G通信モジュール、シングル/デュアルスクリーンのインタラクションソリューションなどのコアコンポーネントを統合し、最先端のAI大規模モデル技術に加え、カメラやセンサーを組み合わせて視覚・触覚などのマルチモーダルインタラクションを実現している。
中国の玩具生産・輸出基地の一つである同地域の税関データによると、2024年、汕頭市・澄海区の累計輸出入額は144.48億元、2025年1-2月の玩具輸出額は14.80億元である。
汕頭市・澄海区玩具協会の責任者は、市場ニーズの持続的な拡大により、AI玩具は急速な発展を維持し続けている。今後二年間は継続的な拡大が見込まれ、特に技術、アルゴリズム、モデルの成熟化が進み、製品の応用ソリューションの開発の継続的な開発により、玩具産業の「スマート製造」のアップグレードをさらに推進させるだろうと語っている。
AI玩具の人気に伴い、その注文量も爆発的に増加している。数多くの企業が、市場のニーズは予想をはるかに上回っていると述べている。現在、澄海のAI玩具製品は、ヒューマノイドロボット、フィギュア、ぬいぐるみ、シングル・デュアルスクリーンロボットなど、多様な発展傾向を示している。2025年の汕頭市政府活動報告書には、今後、総投資額200億元を超える世界玩具スマート製造センター、国際玩具クリエイティブ研究・開発商業センター、世界玩具デジタルサービスセンターなどの建設を加速することが明記されている。
https://www.chinanews.com.cn/cj/2025/04-01/10392704.shtml
チャイナモバイル董事長:
今後3年間で中国のインテリジェントコンピューティングの規模が2.5倍以上増加すると予測
チャイナモバイル(中国移動)の楊傑董事長は4月10日、AIとクラウドコンピューティングの発展トレンドについて、「今後3年間で中国のインテリジェントコンピューティングの規模が2.5倍以上増加し、年平均成長率が約40%に達する」と予測した。
2025年チャイナモバイルクラウドAIカンファレンス(China Mobile Cloud AI Conference 2025)が同日蘇州市で開催された。楊傑氏は大会で、AIの発展は「三つの効果」の相乗作用を引き起こし、「クラウドコンピューティング」からクラウドとAIを融合した「クラウド・AI・コンピューティング」へのアップグレードが必然的なトレンドとなるだろうと述べた。
楊傑氏は具体的に、高水準のアルゴリズム、高性能計算、高品質のデータへの継続的な投資により、AIの能力は飛躍的に向上し、毎年約10倍のペースで進化しており、またAIの使用コストは大幅に低下し、毎年約90%減少しており、2030年にはAIタスクがネットワークトラフィック全体の64%を占めるようになると予測している。
計算能力の「リバウンド効果」が新たなニーズを喚起している。計算能力は指数関数的成長を見せ、今後3年間で中国のインテリジェントコンピューティングの規模は2.5倍以上増加し、年平均成長率は約40%に達するだろう。推論用計算能力のニーズがトレーニング用計算能力のニーズを上回り、2028年までに推論用計算能力の規模がトレーニング用計算能力の規模を超える見込みである。
高速・モバイル・セキュリティ・ユビキタスネットワークが、「人・機械・モノ」がいつでもどこでも繋がる環境作りを推進し、情報消費の新たな業態を生み出す。今後、AIスマート端末、スマートコネクテッドカー、インテリジェントロボットが情報消費の「新しい三種の神器」となるだろう。
現在、チャイナモバイルは多様な計算能力のレイアウトを深化させている。「インテリジェントコンピューティングの規模が拡大し、国・地域レベルのAIコンピューティングセンターが13か所構築され、計算能力規模は43EFLOPS(エクサフロップス/毎秒100京回の浮動小数点演算)を超える」と楊傑社長は述べ、同社がディスパッチ可能なコンピューティングリソースは全国の6分の1を占めると説明した。
https://www.chinanews.com.cn/cj/2025/04-10/10397574.shtml